未分類

エポジンの営業の方

エポジンって透析が長い方はご存じの方もいらっしゃるかもしれませんけれども、別名エリスロポエチンともいって腎性貧血のための注射薬です。製造は中外製薬が行っています。

エポジンには1500と3000があってこれは国際単位の数字です。有効成分のエリスロポエチンの含有量を表す単位ですが普段私たちが使っているg(グラム)とかml(ミリリットル)とかではないのでどのくらいの量含まれているのかはピンときません。国際単位とはわかりずらいもので、国際単位の他の例を挙げるとニュートンというものもあります。薬とは何の関係もないですけれどもニュートンは力の国際単位です。

エポジン1500も3000も中に入っているエリスロポエチンの含有量は違いますが1筒に液体が0.5mL入っていて見た目には同じ形の注射筒です。普通注射というと瓶に入っていてその中に入っている液体を空の注射器で吸って使用するのが一般的ですが、エポジンの場合はすでに直径7ミリくらい長さは10センチくらいの細長い注射器に薬剤が最初から入った形になっています。

以上はエポジンの説明でしたけれどもエポジンのライバルでエスポーというものもあります。薬の作用は同じ注射薬で協和キリンが製造しています。こちらは現在750国際単位の物しかないのですが20年くらい前はエポジンもエスポーも1500単位、3000単位を作っていて熾烈な売り込み合戦をしていました。

エオジンやエスポーの薬価は1500で465円/筒ですから100人の患者さんに週3回エポジンもしくはエスポーの1500単位を使うとひと月の薬価の合計は300本×465円×4週で558,000円にもなります。これが1年分になると6,696,000円で6百万円を超えます。これは営業の方も必死いならざるを得ないですね。

ですので定期的にエポジンの営業の方が来てました。その時に私たち透析スタッフ全員分のお弁当を持ってきてくれるのですが、これがものすごい高級なお弁当で大きさも家族6人分のお節料理の箱の1段分くらいのすごい大きなお弁当で味も最高だったのを覚えています。

エポジン以外の他の注射薬も透析室では使うのですが、他の注射薬の営業の方が来たことはありません。いかにエポジンの営業の方が必死だったかわかりますね。

-未分類